市民ウォッチャー・京都は4月20日、京都府警が懲戒処分に関する公文書に記載されている、処分の加重・軽減すべき事情などの検討内容の箇所を非開示としたのは違法だとして、公開するよう求める情報公開訴訟を京都地裁に起こしました。
われわれは2009年末、京都府警が懲戒処分を決定する際に作成される、事実調査報告書、懲戒審査要求書などの公文書の開示を請求しました(2007年から09年分)。すると、2010年1月、府警は、処分の加重または軽減すべき事情に関する記述を公開すると「今後の公正な処分等、適正な監察業務及び公正かつ円滑な人事管理に支障を及ぼすおそれがある」という理由で、一部非開示することを決定したのです。
今回の裁判はこの一部非開示決定を取り消すよう求めるものです。訴状の中で、むしろ開示することにより「今後の監察業務や人事管理において恣意的な遂行を排することが可能となる」とのべ、府警の決定は情報公開条例に反する違法なものであると主張しています。
ところで、訴訟で問題としている懲戒処分にかかる事実調査報告書や懲戒審査要求書ですが、これらは処分の際作成される基本的、一般的な公文書といえるものです。
しかし、府警監察官室では当初、こういった公文書は存在しないと、われわれに説明していたのです。日を変えて3度にわたって担当者に確認しましたが同じ返答でしたので、言い間違えということではありません。その後、こちらが警察組織の懲戒処分の事務の流れについて情報を集めた上で、具体的な文書名、機関名をあげて改めて問い合わせてみると、初めて文書は存在すると回答してきたのでした。
担当者は、「着任間もなかったので文書の存在についてよく把握していなかった。申し訳なかった」と非を認めました。いくら着任したてだとしても、監察官室職員が、懲戒処分に関する基本的な公文書の存在を知らなかったなんて、あり得ることとは思えません。
われわれ市民ウォッチャーは、それだけなめられていたということなのでしょう。
なお、京都府警の懲戒処分に関しては、2009年12月、過去8年の処分状況を情報公開条例で取り寄せた公文書(情報量としてはきわめて限られたものだった)を分析し、傾向とその判断基準に疑問がある事例をまとめた報告書「京都府警の懲戒処分等の特徴と問題点」を作成しています。
たとえば、夜の路上で女性を襲ってけがをさせても停職1か月、プールで女性の体を盗撮しても戒告処分(つまり、懲戒処分にすらならない)、万引きして捕まったり、警察署内でドロボーをしても免職にならないケースがあるかと思えば、勤務を終え帰宅途中、酔っぱらって駐車中の車を蹴飛ばしただけで依願退職になっているケースなどを紹介しています。